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vol.42 袴について

  • hosaiweb
  • 2017年4月18日
  • 読了時間: 3分

袴の構造と種類について

袴(はかま)は、和装において腰よりしたを覆うようにして着用する衣服の一種で、弥生時代その原型が成立し、現在においては主に男子に用いられ、礼装とみなされてきました。女子のものもあり、弓道の弓道衣、近代では女子大・高校通学着、現代での卒業式の礼服や成人式の礼服などとして女子袴(小袖、中振、振袖)は定番となています。 

構造

現在における一般的な袴(馬乗袴)は前後二枚の台形状の布の斜辺の下半分を縫い合わせ、さらに膝より下の部分がキュロットスカート状になるように縫製した構造になっています。足を入れても充分に余裕があり、衣は裾に行くほど大きくあまる構造になっています。 前布には襞(ひだ/ひだめ)をとり、通常外側から順に一の襞、二の襞、三の襞と呼びます。後布は左右に分かれており、襞は取りません。後布はその上辺に板や厚紙を入れた小台形の部分を持ち、これを腰板と呼び、後布は前布より腰板の分だけ長くなります。袴は普通左足から穿くものとされています(左から動作を起こすのは、日本の作法)。両足を袴の中に入れた後、前布、後布の順番で紐を結びつけ、袴を固定する。前布の紐は後(帯の結び目)で一度交差させて前に出し、前布の下5cmから10cmを紐が通るようにして(かりにこれを(a)とします)もういちど交差させ(二度目い紐をどこで交差させるかは、右腰、左腰、前布の中央などさまざまなやり方がありますが、一般的には右腰であることが多い),後で紐を結んで着用します。

種類

馬乗袴

袴の中に中仕切りがあるものを馬乗袴、ないものを行灯袴と言います 。行灯袴は袴が町人のあいだでも穿かれるこの多くなった江戸時代後期に発案されたものであり、本来は略式とされましたが、現在では馬乗袴とおなじく礼装に用いられます。それぞれ種類は多岐にわたるので、袴全体を二分するおおまかな概念と考えたほうがいいでしょう。近年では行灯袴は卒業式に良く使われ各種ブランドやサイズ調整可能な2WAY袴とよばれる事もあります。

ズボン状の袴

かるさん、名称は戦国時代に来日したポルトガル人のカルサンというズボンに由来しています。裾が足首につくようにすぼまっており、活動的で動きやすい。ゆったりとしたズボン状の構造で、体を締め付けず、応用範囲は広く、ジャージのように作業着・自宅での室内着としてきられます。

裁付(たっつけ)

野袴、山袴、伊賀袴などともいい、カルサンから発達して作業着として用いられた袴。農山村で広く使われました。腰回りはゆったりしていて、脚部を細くつくり、動きやすくし野袴とも言われ戦時中は銃後の防空作業に適しているこから、山袴の一種であるもんぺの着用の着用が女性に強要されました。現在では大相撲の呼び出しや歌舞伎の道具方、手古舞が穿いているもを目にするこがあり、皮製のものも有ります。

武道袴

馬乗り袴のうち、武道用に各部位に工夫がなされたもの(ヒダの内側からステッチが入り受身が取りやすいよう腰板がゴム製になっているもなど)を武道袴と呼びますが、明確な定義は有りません。

もんぺ

労働着用に見られた女性用の袴で山袴の一種です。                              

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