単衣の着物と帯について
単衣の着物
日本の四季の中では、着物は大きく分けて3つの分野に分かれます。袷、単衣、薄物となります。
この中で、今回は単衣の着物を着る時期と在り方について考えていることを述べてみましょう。
単衣というのは、衿裏以外の裏地が付かない着物の事を差します。単衣を着るのは、基本の月の6月と9月を中心にすれば、あとは自分の体感温度に合わせてフレキシブルに考えて着る事にしましょう。地球を取り巻く環境も少しずつ変わっているのです。四季のはっきりしている日本ですが、単衣を着る頃は、お天気も気温も日により変動しやすい時期でもあります。何を着ていこうか悩むところもありますが、悩むのもお洒落の内と考えて楽しさに変えてみて下さい。
※【1】初夏の暑さなら単衣、【2】残暑が厳しければ薄物、【3】まだ暑ければ単衣
単衣の着物に合わせる帯について
単衣の着物に白っぽい袷用の帯、6月も中旬を迎える頃には夏帯(絽や八寸)を合わせると程よいでしょう。単衣に夏帯を合わせて一足先に夏姿というわけです。もちろん真夏の様に暑い日にはもっと早くてもいいですよ。もっとカジュアルに着る場合は木綿の半幅帯なども重宝します。ただし色柄や織り方で季節のあるものもあります。ちょっと変わったものでは、櫛織帯というのがあります。レースの様に透けているので夏物と思われがちですが夏帯ではありません。袷用の物ですが透け感が軽やかな感じで単衣向きの帯と言えます。綴れ八寸も代表的な単衣向きの帯で普段着向き、フォーマル向きがあります。絽綴れという絽目の入ったものは、単衣から盛夏まで使えます。また、染めの着物には、織の帯。織の着物には染めの帯などと覚えておくと便利です。ちょっとおしゃれに決められます。
帯締め、帯揚は、洋服感覚で決めてください。
夏帯締めは夏向きの色であれば袷用で結構です。夏はレースでなければいけないと思っている方も多いようですがそんな事はありません。 帯揚は、夏帯を締める時には絽の物を使いましょう。 半襟も同時に絽を使います。 それ以前で単衣に向く素材としては楊柳や絽ちりめんです。 着物は帯が要のファッションなので春単衣には早めに夏帯を、秋単衣には早めに袷用の帯を締めるのがお洒落です。 ちなみに秋口、薄物から単衣への切り替えは9月中旬からが適切です。